ボリュームレシオ
ボリュームレシオとは株価だけではなく、売買の出来高(ボリューム)によって売買判断をするためのテクニカル指標です。
「出来高は株価に先行する」と言われるように、株価が上昇するときは出来高を伴うことが多いことから、株価が上がった日の出来高は上昇する力、株価の下がった日の出来高は下落する力として上昇圧力と下落圧力の強さを数値化する指標です。この関係から相場が買われすぎか売られすぎかを判断します。
ボリュームレシオが100%の水準では、株価上昇日の出来高累計と株価下落日の出来高累計が同じで、110%では株価上昇日の出来高合計が10%多いことを表し、90%では株価下落日の出来高合計が10%少ないことを表しています。
通常は株価が上昇する日の出来高の方が下落する日の出来高より多いため、ボリュームレシオは80%~150%の値を示します。それを踏まえた上で売買判断をする際は以下のようになります。買いサインや売りサインの見方に銘柄によって変わってきますが、おおよそ以下のポイントで判断するのがお勧めです。
買いサイン
50%以下で底値水準を示します。
そこから上向きに転換し50%を上抜いたら底値圏での買いポイントです。
売りサイン
300%以上は高値圏を示します。
300%以上で下向きに転換し、再び300%を下回ったら高値圏での売りポイントです。
注意点として、必ずしも出来高と株価の動きが一致するわけではありません。そのため天井圏で再び上昇したり、底値圏であっても再び下落したりといったことも、よく発生します。
RSIとの併用方法
実践的なボリュームレシオの使い方として、全く別のオシレーターと併用してみるという方法があります。たとえば、計算日数を同じにしたRSIと併用することもできます
値動きだけに絞って売られ過ぎや買われ過ぎを判断する指標であるRSIとボリュームレシオを併用することによって、より高い確度で売買ポイント判断することができます。
例えば、25日のボリュームレシオと25日RSIがともに30%割れの水準にあって、チャートが目先の底値到達を示唆するような動き・位置にある場合には買いのチャンスと捉えられます。