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ボリンジャーバンドでエクスパンションする理由
ボリンジャーバンドにはエクスパンションといって、株価が±2σをブレイクしながら、下降(または上昇)する現象があります。ある意味、この現象のおかげでボリンジャーバンドの逆張りが機能しないと思われている部分もあります。
このエクスパンションは、株価が過剰に一方向に動いた際に起こります。せっかく-2σで待ち伏せしてエントリーしても、翌日から再び下落してしまい-2σを下抜けてしまうわけです。ボリンジャーバンドを信じてエントリーした者からすると、げんなりしてしまいます。
ボリンジャーバンドのσは、設定されたパラメータの期間内での標準偏差によって値を決めているに過ぎません。ここでポイントなのは「設定されたパラメータの期間内」という部分です。つまり「その期間内の株価は、その標準偏差の値で収まっていましたよ」という意味です。
ボリンジャーバンドの見方を変えてみると、標準偏差の2σを逸脱して株価が下降した場合、その時点で約98%以上のトレーダーが損失を抱えていることになります(±2σには95.4%の株価が収まっているため)。よって売られ過ぎではあるけれども、損切り等による「投げ売り」も出やすい状態といえます。ですので時によっては、一斉に売り注文が殺到し、エクスパンションが起こるわけです。
逆張り派にとってみれば、エクスパンションは「ダマシ」でしかありません。ボリンジャーバンドを使う上では、これは避けられないことです。とはいえボリンジャーバンドはエクスパンションでのエントリーよりも±2σでの逆張りエントリーの方が優位性があるという検証結果も出ているため、ボリンジャーバンド自体の魅力が失われるわけではありません。